こんにちは。中野です。
今回は、遺言書を書くことをオススメするケースの⑨として、「財産を与えたくない人がいるパターン」についてご説明いたします。
財産を与えたくない人とは
財産は、遺言書がなければ法律で定められた割合で分与されます。
しかし、財産を与えたくない人がいる場合は、遺言書を書く必要があります。
では、財産を与えたくない人とはどんなケース!?というと
- 独り身で相続人として兄弟姉妹・甥や姪がいるが、全員もしくは特定の人に分与したくない
- 子供がいない夫婦で配偶者にすべての財産を残したい。(兄弟姉妹には渡したくない)
- 特定の子供には分与したくない
- 前の配偶者との間にできた子には渡したくない
- 内縁の子や愛人の子に渡したくない
すべてを除くことはできない
法定相続人であれば、遺留分があるので、いくら遺言書で財産分与を指定してもその法定相続人が遺留分請求をしたら
本来もらえる額の2分の1は渡さなければいけません。
もし遺留分を請求しないで欲しいのであれば、遺言書に〇〇の理由によりこのような財産分与とする。遺留分請求はしないで欲しいなどの記載をするとある程度効果があると思います。
相続欠格事由
そもそも相続欠格事由というものがあります。(民法891条)
以下に記載された者は相続人から外れます。但し、その者の代襲相続人(例えば、その者の子)がいる場合は、その子が相続人になります。
- 故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処された者
- 被相続人が殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。
- 詐欺又は脅迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
- 詐欺又は脅迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
- 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者
廃除事由
法律で自動的に相続人から外れる「相続欠格事由」に対して「廃除事由」というものがあります。(民法892条)」
相続廃除は、遺留分を有する推定相続人(配偶者、子、直系尊属)に非行や被相続人に対する虐待・侮辱がある場合に、被相続人の意思に基づいてその相続人の相続資格を剥奪することができます。
法律上定められている廃除事由には、「虐待」「重大な侮辱」「著しい非行」の3つがあげられます。
- 「虐待」とは、被相続人に対する暴力や耐え難い精神的苦痛を与えること
- 「重大な侮辱」とは、被相続人の名誉や感情を著しく害すること
- 「著しい非行」とは、虐待・重大な侮辱という行為には該当しないものの、それに類する推定相続人の遺留分を否定することが正当といえる程度の非行をいいます。例えば、犯罪、服役、遺棄、被相続人の財産の浪費・無断処分、不貞行為、素行不良、長期の音信不通、行方不明等が挙げられます。
※相続の廃除は上記事由がある場合に、家庭裁判所で手続きをすることで効果が発生します。
また相続廃除の場合でも代襲相続が認められます。
まとめ
この人には財産を相続させたくないということはあると思います。
きちんとした手順を踏むことで、その者に財産を分与させないことも可能です。。
単に遺言書に記載しただけでは遺留分請求がありますので、詳しくは専門家にご相談ください。

